こちらでは“待てば0円!”で有名なピッコマで独占配信中の作品「勇者の元カノです」【第5話】のネタバレをご紹介します。
この作品は原作者のJi Hyun先生とSETE先生が描く、異世界転生ラブストーリー。
ある日、ベタな三流小説「勇者の彼女」の中のヒロイン・メイズに転生した橘 梨亜。
主人公の勇者・シュクールと小説に沿った物語を進めるのかと思いきや、メイズの独断でまさかの展開に…!?
以下、ネタバレになるのでご注意ください。
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勇者の元カノです【第5話】のネタバレ
メイズ「全部食べたというわけではないですし、私はもうお腹いっぱいで…」
イス「それは承知なんですが、一人で食べるのは寂しくて…よかったら一緒に食べてくれませんか?」
サンドイッチを2つテーブルに用意し、そのうちのひとつを食べるようすすめてきたイス。
小首をかしげて少し照れ臭そうにメイズに頼みかけます。
遠慮して視線を合わせずにいた彼女ですが、ちらりと彼へ目をやると顔立ちの良さが溢れ出ており、色々な考えが脳内を巡ってしまいます。
メイズ(うーん、やっぱりよく見るとカッコいいかも…
でも、決してサンドイッチだけが理由じゃなく……)
“食べる”と“食べない”が天秤にかけられてはいるものの、サンドイッチをひと口サイズで用意してくれたことによって彼への高感度を上げざるを得なくなります。
その結果、会話ははずみ、2人はとても楽しい一時を過ごしました。
メイズ(ベカおばさまが望んでいるような方向ではないかもしれないけれど、私を気遣ってくれる彼の姿が印象深かったわね)
先ほど注文してくれた2つのサンドイッチはメイズの分のお皿は空になったものの、イスのお皿の中身はほとんど減っていませんでした。
それは自分の食事よりも相手を優先してくれたという表れのようにも感じます。
そして話はさらに膨らんでいき、イスが犬を飼っているという話になりました。
メイズは犬が大好きで、将来は犬と暮らす生活を送りたいと言うほどです。
そんな彼女は、ぜひ飼っているという犬の“ケロ”の絵を見せてほしいと頼みますが、イスは決まり悪そうにやんわりと断ります。
メイズ「…ケロって可愛い名前ですね」
イス「はい、本当の名前はもっと長いんですが、略して呼んでいます」
メイズ「まさか本当の名前、ケルベロスとかじゃないですよね?」
彼女は聞きました。
もちろん、好奇心からです。
しかし彼はニコリと笑うだけで、返事を返してくれません。
メイズ「あはは~…勇ましそうな名前ですね」
否定しないって何?
…そんなはずはないか。
まさか誰も、あの有名なギリシャ神話に登場する冥界の番犬“ケルベロス”だとは思いませんよね。
メイズ「もしかして、大型犬ですか?」
話をつなげようと、彼女も笑顔で聞き返します。
それに対して、彼は犬の中では大きいほうだと答えました。
イス「しっかり訓練されているので敵以外は噛みません。その代わり噛むのは別のほうです」
メイズ「へ、へぇ~?」
噛む…?何が何を噛むの?
彼女は混乱し、思わず笑って誤魔化します。
「ふふ…」
イス「…メイズは本当によく笑いますね」
誰に対してもよく笑うタイプでしょう?
そう聞かれてメイズは「笑顔を嫌う人はいないですから」と答えます。
イス「あなたの言うとおり笑うのはいいことでしょうね」
メイズ(…?なんか引っかかる言い方をしてくるわね)
また少し違和感を覚えたものの、メイズは改めて話題を変えようと試みます。
メイズ「お見合いの席でこんな話をするのはどうかと思うんですけど…イスがしているような皇室公務員の仕事はどんな感じですか?」
それはまるで取り引きのようなお誘い…!?
おずおずとしながらも、彼女は単刀直入に自身が聞きたかったことを口に出してみました。
イス「仕事の話ですか?」
メイズ「まだ誰にも言っていないのですが、実は私も皇室公務員の試験を受けてみたくて悩んでいるところなんです。
田舎娘が皇室公務員を目指すだなんて驚きましたか?」
そう聞くと、彼はまた静かになりました。
小説の中の娘たちは、良縁に恵まれ男性のもとへと嫁いでいくのが一般的な目標になります。
しかしメイズのように誰かに養ってもらうことをせず、自らが生計を立てていこうとするケースは珍しいため、この世界では理解されにくい部分であると言えるのでしょう。
メイズ「私は“安定”を一番に求めます。様々な面で平凡に暮らしたいんです…」
小説の世界に来るまでのメイズ(橘 梨亜)は、どこをどう取っても平凡としか言えないような型にはまった人生を送ってきていました。
もちろん夢なんかもあるはずがなく、何がしたいのかも見つけられないまま引き返すこともできずにここまで来てしまったのです。
メイズ(あの平凡な日々が本来の私の人生だったのだから、私はそれを貫くべきなんじゃないかしら…)
イス「メイズが皇室公務員を考えているとは思いもよりませんでした。しかし困りましたね…平凡というのは一番難しいことなのに」
メイズ「やっぱり私に公務員なんて似合わないと思いますか?」
イス「いえ、そう思おもうならこんな提案はしません」
メイズ「提案?」
イス「僕もお見合いの席でこんなことを言うのもあれなんですが、メイズが皇室公務員になれるように手伝ってあげますよ」
ニコリと少し妖艶に微笑む彼に、メイズは驚きました。
そして、迷惑をかけるつもりはないと答えるものの、彼は少し考えるような素振りをしながら答えました。
イス「どうせなら僕が手伝うほうが良いと思います。
皇室公務員の試験が楽じゃないということもありますし、僕自身も考えなしに提案をしているわけじゃありません。
そこで、手伝う代わりにひとつ約束をしてくれませんか」
メイズ(約束…なんの約束なんだろう?)
イス「公務員になりたいという話を、誰にも言わないという約束です。ずっと2人だけの秘密にしておくんです」
それだけでいいんです。と付け加えた彼を見つめると、元カレであるシュクールに似た茶色の瞳が少し赤くなったようにメイズは感じました。
メイズ「…でも、どう考えてもイスにメリットはありませんよ?」
イス「そんなことありません、些細な手助けでこんなに良い友達を作れる機会なのに」
メイズ「と、友達ですか?」
彼はまた少し微笑んで、コクンと頷きました。
イス「出会ったばかりだというのに、すごく気が合うと思うんです。
僕は今まで気の合う友達がいなかったので、ぜひあなたに友達になってもらいたいんです」
嫌だったらやめてもかまいませんから、ね?
と、今までとはまた違った笑顔を見せられ、彼女の心は揺れました。
そして彼の友達になること、皇室公務員になりたいという想いを秘密にするという約束を吞み、イスの手を取ります。
メイズ「イスこそ、もしも辛かったら言ってくださいね?」
彼は大丈夫だよと言ってメイズの手を強く握り返してくれました。
初めてのお見合いで友達を作ることができ、嬉しいはずなのですが、彼女の背筋はなぜかゾクッとしました。
この時の決断を痛いほど後悔することになるとを、彼女はまだ知らなかったのです…
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勇者の元カノです【第5話】の感想
前話に引き続き、第5話でも雰囲気が掴みにくいイスがいました。
犬の話が始まってほのぼのしているのかと思いきや、まさかケルベロスなんて名前を付けていると思わず、明確に“誰か”を敵として見ているのが気になるポイントですね。
ちょくちょく垣間見えるイスの笑い方や会話に棘があるように感じるのも、メイズが違和感を覚えているように、なにか裏があるのかと勘ぐってしまいそうになります。
イスの瞳の色が勇者の元カレであるシュクールと同じ茶色から赤色に変化したのも何かワケがありそうです。
何より気になるのが終わり方ですよね!!
今後の2人の展開を見守りたいと思います。
勇者の元カノです【第5話】ネタバレ&感想まとめ
今回は、ピッコマ漫画『勇者の元カノです』第5話のネタバレおよび感想を紹介しました。
本作はピッコマで連載中ですので、イラストも合わせて楽しみたい方はぜひピッコマをチェックしてみてくださいね。